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マエヒロドームをさらに広く快適に。 サイズアップして細部まで進化した2人用テント「マエヒロドームDUO(デュオ)」が遂に登場
2024.10.03
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クラウドファンディングで即完売した人気テント「マエヒロドーム」。軽量コンパクトな収納サイズと、広大な前室、そして完全自立設計で、ソロテントの決定版ともいえる一張り。それらの特長をスペックアップさせた2人用テント、「マエヒロドームDUO(デュオ)」が新たに登場したよ。マエヒロドーム同様に、まずはクラウンドファンディングのMakuakeで3月下旬頃から予約を開始するらしい。そんなマエヒロドームDUO、発売前のサンプルが届いたので、開発者に詳細を聞きつつサイズ感や各ディテールをチェックしていくよ。
1.くつろぐ空間としてのテントを実現した、ゆとりのあるサイズ
マエヒロドームDUOは、デュオという名の通り2人用テント。マエヒロドームもソロテントとしては破格の居住スペースを実現していたんだけど、マエヒロドームDUOでは、高さ、奥行き、幅と全面的にサイズアップしてる。実際に寸法を比較してみるとこんな感じ。
自分が愛用しているマエヒロドームでも相当に広いテントだと感じていたけど、マエヒロドームDUOはそれをはるかに上回る広さ。一番の違いは奥行き部分で、マエヒロドームの260cmに対して、マエヒロドームDUOでは345cmと大幅に拡大。さらに天井高さが10cmアップしているのもポイント。 もちろんマエヒロドームの名を冠する通り、前室の広さにはこだわっていて、全容積のおよそ半分が前室。二人でゆったりと過ごすことのできる前室と寝室になってる。
ちなみに一般的にテントの収容人数は、実際よりもやや少な目と考えるのが定説。例えば快適なソロキャンプをするならば、1.5人用~2人用を選ぶ、といった感じ。これは、「1人用テント=1人が最低限寝ることのできるもの」というこれまでの常識からくるものじゃないかな。 でも、マエヒロシリーズにおいては想定される人数が快適にキャンプを楽しむことができる設計なのよ。
デイトナ アウトドアG 森山さん「マエヒロシリーズでは、前室と寝室のサイズを同じくらいに設定しています。ドーム型テントの構造上、頂点が真ん中にきます。ですので、真ん中で部屋を分けることで、寝室と前室どちらも天井が高くでき、くつろぐときも就寝時も快適に過ごすことができます」
正面には全面開口する大型出入口
おむすび型の正面側には、左右のファスナーで大きく開口する入口が設けられる。こちらから見ると、正面側から背面側に向かって大きくなっていく形状なのがわかりやすい。従来のマエヒロドームでは、前室も寝室も同一幅。つまり上面から見ると長方形のシルエットだったけれども、マエヒロドームDUOでは、前室よりも寝室画が幅を広く設計されている。寝室の居住性にこだわったことによる設計だと思うけど、複雑さが増した形状により、全体のスタイルもより上質になってる。
側面部分は左右非対称のアシメ構造
右側面にはL字型に走るファスナーで開く大きな出入口を装備。マエヒロドームを愛用してきた経験でいうと、ここをメイン入り口とするのが使いやすいよ。ファスナー1か所だけで大きく開放できるからね。
左側面は正面同様に2本のファスナーで開口。後で触れるけど、この入口と正面入り口は、オプションポールでタープ的に展開することも可能。前室にある3か所の出入り口については、基本的にマエヒロドームのスタイルを踏襲してる。
背面には待望の出入口付後室を採用
マエヒロドームから大きく進歩したポイントが背面。マエヒロドームDUOで後室が追加され、さらに後室出入口が設けられたのよ。マエヒロドームでは出入口が3ヵ所だったけど、マエヒロドームDUOでは4ヵ所。前後に入口が出来たことで、通気性も大きく向上している。また後室に多少の空間もあるので、靴やちょっとしたものを置くのにも便利。
前後にベンチレーションを装備
正面出入口上部と後室出入口上部に、換気するためのベンチレーターを採用。 フレームの中央部分に沿うように配置されることで、効率的な空気の循環をさせているよ。容積の大きいテントだけにこうした装備は非常に重要。開口部の内側はメッシュになっているので、虫の侵入防止もばっちり。
オプションポールを使えば、さらにでかくなるよ
正面出入口部分と左側入り口部分については、オプションのポールを使用してタープ的に展開することも可能。 ただでさえ広い前室部分がさらに広くなってしまうわけで。日よけ性能の向上やリビングスペースとして、食事時やくつろぐ時の解放感、快適性を向上させることができるのだ。
2.広大なリビングと余裕のある寝室、そして後室による充実の2.5ルーム空間
外観をチェックしたらお次は中の様子。リビングである前室に、2人で快適に寝ることのできる寝室、そしてマエヒロドームDUOならではの後室を細かく見ていこう。
二人でくつろぐことのできる前室の広さが最大の特長
マエ(前室)が広いのがマエヒロドーム。大型化したマエヒロドームDUOでは、その前室を高さ・奥行きともに拡大。幅220cm×奥行150cm×最大高150cmのマエヒロな前室を実現してる。 大人二人が前室でチェアに座ってくつろいでも、膝が当たるようなこともなく、ゆったりとキャンプを楽しむことができる。もちろん前室なので、雨や風に対しても有利。タープを張らなくても風や雨を避けて快適に過ごすことができるぞ。
デイトナ アウトドアG.森山さん 「実は、開発初期のプロトタイプでは、もっと前室が小さかったんですよ。弊社部長の『寝室より前室が狭いだなんてマエヒロじゃない!』という一声により、やり過ぎなくらい前室を広くしてみました。その分、収納サイズなどクリアしなくてはならない課題も増えましたが、結果的には非常に良いテントに仕上がったと思います」
実際に大人2人でくつろいでみた。想像以上に快適。 全ての開口部を開くことで開放感を最高に高めることができるけど、前室をフルクローズしていても十分にゆとりのあるサイズになっていた。さらにオプションポールで出入口を立ち上げれば気分は大型タープ。十分な高さもあるので、中での調理にも不自由なし。 前室の広さは、就寝時にも有効で、2人分のチェアやテーブルを畳まずに放り込むことができる。なので、寝る時の片づけが凄く楽なのよ。オプションの専用グランドシートを2枚用意すれば、1枚を寝室側、もう1枚を前室側に敷くことで広々前室を活かしたゴロ寝を楽しんだりも。このサイズ感と、ソロテント並のコンパクト収納を活かして、敢えてのソロ使用もあり。自分のハンターカブなら、愛車を収納してのキャンプも余裕で楽しむことができそう。
デイトナ アウトドアG.森山さん「あまり周知されていないかもしれませんが、マエヒロドームロのインナーテントの傾斜は、チェアの背もたれの角度に合わせて設計しています。そのため限界までチェアを奥側に置いて座っても、頭がインナーテントに当たらないようになっています。もちろんマエヒロドームDUOでも同様の設計になっています。ですので、前室の空間を無駄なく、広く使用することができますよ」
大人二人が落ち着いて寝られる安眠空間
快適な広さの寝室って、キャンプ用テントではかなり重要な要素。マエヒロドームDUOの寝室インナーテントサイズは、220cm。数字だとわかりにくいので一般的なベッドサイズで比較してみよう。 ダブルベッドのサイズがと140cm×210cm。ということは、一般的なダブルベッドよりも大きいのね。ダブルベッドの上位サイズであるクイーンサイズが160cm×210cmなので、幅においてはダブルとクイーンの中間というサイズ感。長さについてはクイーンサイズ以上。凄い。 もちろん大人2人で快適に睡眠可能。小学生くらいの子供を含む3人でも就寝できそう。寝相にもよるけど。
デイトナ アウトドアG.森山さん「2人での快適な就寝を実現するため、ダブルベッドよりも広いサイズという設計にしました。天井高も150cmとマエヒロ以上に高くすることで、窮屈さのない寝室を意識しました」
ちなみにマエヒドロームはセミダブルサイズ(120cm×210cm)。マエヒロドームシリーズは、基本的にすごくゆとりのあるサイズ感で設計されているよ。
快適なキャンプのクオリティをあげるならコットもぜひ使用したい。コットの幅がおよそ60~70cm程度で、ダブルコットでもだいたい140cm~150cmくらい。マエヒロドームDUOならコットを2台並べたり、ダブルコットを使っての就寝も可能だよ。
小物ポケットは1か所。スマートフォンやメガネ、モバイルバッテリーなどをしまうのに非常に重宝するので、個人的にも必須のギミック。
起きた時にメガネがわかりやすい位置にないと大変だからね。メッシュポケットなので、視認性も高い。
ランタンフックはインナーテントから6~7cmほどの余裕を持って設置。ランタンフックがインナーテントに近すぎると使いづらいし、ランタンによっては使用しづらいので非常にありがたい配慮。フック形状だから、ランタンの着脱も簡単だよ。
インナー部分はフルクローズタイプで、ファスナーを開けてメッシュにも出来る。結露防止や夏場の通気など快適性向上に大きな効果があるのよね。
なにしろ2人用テントなので、中にいる人間の数がソロテントの2倍。つまりテント内の温度や湿度も上昇しやすいわけで、ソロテント以上に通気性が重要になってくるんですよ。メッシュでの通気は非常に効果的なんだけど、さらに通気性を上げるため、マエヒロドームDUOでは出入り可能な後室を設けているよ。
待望の出入り口付後室を採用
マエヒロドームDUOで採用された新機能が、後室の追加とそれにともなう出入口の採用。これにより、テントの前後からの出入りが可能になってる。
後室出入口を設けたことにより、通気性も大幅に向上しているのが、個人的な注目ポイント。夏場で気温の高いキャンプ場なんかでは、通気性が室内のコンフォート具合に大きな影響があるのよね。寒いときは防寒装備で快適にできるけど、暑さというのはなかなか対策が難しいんですよ。
前後に大きな開口があれば、風向きを考慮した設営をすることで、効果的に風を取り込むことができるよ。高さが充分にあるので太陽の熱による影響も低減できるし、夏場のキャンプでも快適に過ごしやすい設計になっている。
デイトナ アウトドアG.森山さん 「マエヒロドームについて、SNSやレビューなどの意見を参考にしたところ、一番要望が多かったのが後面の通気性でした。2人用テントなので、出入口が前側だけだと、奥に寝ている人が出入りしづらいんですよ。暗くて踏んづけてしまったら大変ですから。そうしたポイントを解消するためにも後室出入口の設置は必須と考え、マエヒロドームDUOでは大きな開口部を持つ後室を実装しました」
後室の半分が丸々開くし、インナーテントの開口部分も非常に広いので、出入りも余裕。
後室から出入りした際に靴などを置くことができるよう、45cmの奥行も確保されてるよ。
3.サイズを超えた超コンパクト収納と、わずか4.1kgという軽さ
これだけのサイズ感のテントだと、収納サイズはかなり大きくなるのが世の常。
でっかい車ならともかく、バイクや自転車、徒歩キャンプなんかだとやっぱりコンパクトで軽量なのは正義。逆にいくら素敵なテントでも収納サイズで断念する場合も。でも大丈夫、マエヒロドームDUOの収納サイズは、45cm×Φ20cmとソロテント並。設営した姿と比較すると、ちょっとびっくりするくらいコンパクトに仕上げられてるよ。
ちなみにマエヒロドームの収納サイズは44cm×Φ18cmというと、この凄さが伝わりやすいはず。重量は4.1kgと超軽量。サイズはマエヒロドームより一回り大きくなってるのに重量はわずか500gしか増加してない。
ゆとりを持たせた設計なので、収納も楽ちん。コンプレッションベルトが装備されてるので、収納サイズはコンパクトに納まるよ。さらにパルステープが設けられてるので、バッグの上に載せるようなパッキングにも便利だよ。
デイトナ アウトドアG.森山さん「デイトナアウトドアのアイテムについては、46コンセプトという考え方により、基本的に46cm以内に納まるよう設計しています。46cm以内であれば、GIVIのモノキートップケースやサイドケースに問題なく納まることから設定された数値です。もちろんヘンリービギンズを始め、一般的なキャンプ向けシートバッグであれば、余裕を持って収納することが可能なサイズになります。これはオートバイパーツメーカーの開発するアウトドアアイテムということで、特にこだわっている部分です」
46コンセプトにより、GIVIのサイドケースにもスマートに収納できるよ。
極端な話、サイドボックスだけでのキャンプすら可能ということ。タンデムでのキャンプツーリングでは、パッキングに頭を悩ますこともあるけれども、収納サイズがコンパクトというのは、パッキングがとにかく楽。なにより軽いので積載重量的にもメリットが凄い。
4.色を合わせるだけの簡単設営。自立型による地面を選ばない汎用性の高さも
設営方法は基本的にマエヒロドームと同様で非常に簡単。
アルミポールを展開し、ポール先端の色とインナーについている穴の色を合わせて差し込もう。その後、フライを掛けてバックルを止めるだけ。最後に後室や各部をペグダウンすれば完成。
テントサイズ自体は大きいものの、手順がシンプルなので、一人でも設営に不安なし。また、マエヒロドーム同様、自立型設計なのでデッキサイトなどのペグ打ち不能な場所でも容易に設営可能※。その場合は、ガイロープなどでデッキに固定をしていこう。自立型なので、例えば日が暮れて風向きが変わったとしても、テントの向きを変えるのが容易というのも嬉しい。
特に夏場など、風の流れが快適性に大きく影響する状況では、そうした差が大きくなってくるんですよね。
※後室部分を展開するにはペグダウンが必要。
5.先行予約は3月下旬より
マエヒロドームDUOの気になる発売時期だけど、まずはMakuakeにて2024年3月下旬より先行予約が開始されるよ。予約開始など、最新情報はDAYTONA OUTDOOR公式LINEにて配信されるので、気になる人は友達追加を。
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6.まとめ
マエヒロシリーズの2人用テントとして登場したマエヒロドームDUO。広大な前室及び寝室に、コンパクトな収納サイズと軽さを達成した、クラスを超えた一張り。個人的な印象としては、2人用というより2.5人用。前室、寝室、後室を備えるので2.5人用2.5ルームテントと言いたい。
逆に、収納サイズがソロテント並なので、ソロでのぜいたく空間キャンプという使い方もアリ。ソロテント+タープを持って行くことを思えば、むしろ軽量コンパクトに収まるし、相当にこだわった空間づくりもできそう。