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開発者インタビューvo.2『 2つに分けたらグッと便利に!軽量コンパクトな「ハイブリットマット」』

2023.10.27

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開発者インタビューvo.2

2つに分けたらグッと便利に!

軽量コンパクトな「ハイブリットマット」

地面からの熱さや冷え、凸凹を抑えるテントマットは、テント内の居住性や睡眠の質を高めるために欠かせないアイテム。デイトナが新たに開発した「ハイブリッドマット」は、2つに分離できるユニークなプロダクトです。開発担当の落合さんに、開発に込めた思いや商品の特徴について語っていただきました。 

商品ページはこちら 6月末~7月上旬一般販売開始予定。

01.バイクで手軽に持ち運べる

【2ピースの軽量マット】

自分はキャンプツーリングに蛇腹の銀マットを使っているんですが、寝る時しか使わないのにサイズが大きく、収納場所も取るし、バイクに何とかくくりつけて運んでいました。登山用の小さなマットもありますが、安くても1万5000円ほどと気軽ではありません。今回開発した「ハイブリットマット」は、サイズが長さ183×幅54×厚さ3.5cm、収納すると直径約27×14.5cmと非常にコンパクト。価格も1万円以下に抑えています。
一番の特長は、ツーピースに分かれ、簡単に着脱できること。体が乗るマットの3分の2はインフレータブルマットで、中にウレタンが入っているのでバルブを開放すると自動で膨らみます。弾力性に優れ、寝心地も申し分なし。足側の下3分の1は空気で膨らませるエアーマット。ワンウェイバルブを採用し、空気を入れやすい仕様です。

頭が乗る側の角を落としたり、足元側の横幅を狭めたりすることで、サイズダウンと軽量化に成功

収納だけを考えればコンパクトになるエアーマットが一番なんですが、寝心地はいまいち。かといって全てをウレタンにするとかさばり、重くなってしまいます。寝心地で重要なのが、背中からお尻が乗る部分の快適性。そこでマットの上部をウレタンマットにし、寝心地に影響が少ない足元はエアーマットにする構造を思いつきました。

分離することで、エアーマットをイスのクッションや座布団代わりに使える、うれしいメリットも生まれました。これまで寝る時にしか使わなかったマットが、日中も活躍するようになったんです。足側のエアーマットを持っていかなければ、さらにコンパクトに持ち運ぶこともできます。

ここだけの話、最初はウレタンマットとエアーマットを組み合わせた、分離しないマットで開発を進めていたのですが、特許を取得されていて......。お蔵入りかぁと思っていた時にひらめいたのが、この分離するというアイデアでした。ケガの功名じゃないですけれど、機能性もアップし、個人的にもよい商品になったと思っています。

02.パーツを一つひとつ見直し

【従来品の半分ほどの重さに】

開発に当たり譲れなかったのが、サイズと重さ。当初、ウレタンマットには68デニールの生地を使っていました。厚手で快適なんですが、どうしても重くなってしまい、試作段階では1kg弱ほどでした。そこで生地を薄手の20デニールに変えたのですが、ツルツルして滑りやすく、メンバーからは元に戻した方がいいのではという声もありました。デイトナですでに販売しているインフレータブルマットの重さが1150gなので、それより大幅に軽量化できないのであれば、作る意味がありません。そこで、滑り止めとしてロゴマークをシリコンプリントすることで、生地を変更することなく課題をクリアすることができました。

軽量化には徹底的にこだわり、ウレタンをダイヤ形に肉抜きすることで、寝心地を担保しながら軽量化につなげています。試作品では10mmあったマットふちの耳幅を2mmつめ、ウレタンマットのベルト幅も25mmから10mmに変えました。ゴムバンドも最初は30mm幅が2本付いていました。1本もあったので1本に減らし、幅も15mmに変更。グラム単位でギリギリまで重さを削ることで、600g台にまで軽量化することに成功しました。

うっすら透けて見えるダイヤの形がウレタンを肉抜きした部分

「ハイブリッドマット」は折り畳むと、片手でつかめてしまえるほどコンパクトに

なんだかんだで試作は4回ほどしました。東京モーターサイクルショーに量産試作を展示していたのですが、某著名人の方に寝心地を体感していただいた際に、スナップボタンで接続している部分が破れてしまうという事件がありました。ほとんど量産段階に入っていたのですが、使い方次第で壊れやすいということが分かり、急いで接続方法を面ファスナーに変更して再試作し、確認後GO出しするといった具合で。自分自身でも何度もテストで使っていたのですが、多様な取り扱いでの状況も確認でき本当に助かりました。ギリギリまで試行錯誤したすえに生まれたのが、この「ハイブリッドマット」なんです。

商品名には「HOSIZORA(星空)」とありますが、これは上司の思いつきで付けただけ(笑)。マットの破れ防止のためにグランドシートなどを敷いていただきたいですが、寝転がって星を眺めるのもいいかもしれませんね。コンパクトで、持ち運びも便利なので、さまざまな使い方ができるのも「ハイブリットマット」の魅力ですし、たくさんの方に使っていただきたいですね。

別売りの枕がずれないよう、スナップボタンで固定することもできる

03.森町の魅力を世界に発信する

【キャンプグッズを続々と開発】

「46コンセプト」といって、オートバイに積む46cm幅のシートバッグに収まる商品を開発しています。2x4(ツーバイフォー)の木材のように寸法の規格を決め、何種類かの大きさを並べていくと、ビシッときれいに収納できるモジュール化した製品を作っていきたいとも考えています。

バイクだけでなく、軽自動車や小さなスポーツカーでキャンプに来る人も多いじゃないですか。そんな小さな車にも積めるのはもちろん、自宅での保管もきれいに片づいて見える収納用品にしたいですね。きれいに収まっていれば、奥さんからお小言をいわれる心配も減るでしょうし(笑)。車種を気にすることなくキャンプに行く人が増えたらうれしいです。

収納性という点では、シートバッグなどにすき間なく収納できる四角形のクッカーやペグハンマーを検討しています。ハンマーのT字のすき間って気になりませんか?ペグと一緒にくるくるっと巻いた時、すき間が生まれない、出っ張りの短いハンマーがあれば便利だなと企画を進めています。他にも、シトロネラというレモンのような爽やかな香りのするハーブを使ったアウトドアスプレーを作りたいと思っています。

デイトナは森町にある会社なので、森町のお茶を使った商品もいいでしょうし、浜松まつりで使われる真田紐をはじめとした遠州の生地、藍染めの生地などを上手く商品開発に結び付けていけたらいいなと考えています。将来的には海外への販売も考えているので、外国の方にも喜ばれる、地元の魅力を発信できる商品を手がけたいと考えています。

 

6月入荷予定: 品番:35467
標準価格:9,680円(税込)
https://www.makuake.com/project/negla/

 
【取材ロケ地協力】
ならここの里キャンプ場
https://www.narakoko.info/
 注意:この記事は、2023年4月19日現在のものです。掲載商品は予告なく入荷時期・品番・価格・仕様が変更になる場合があります。

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